野村アセットマネジメント株式会社は、日本在住の投資家向けに欧州株価指数連動のETFのラインアップを拡充し、ユーロ建てのEURO STOXX 50®指数およびDAX®指数に連動する為替ヘッジなしのETF2本を新たに設定しました。
2本のETFは12月17日に東京証券取引所に上場される予定で、野村アセットマネジメント株式会社が3年前に導入した2本の欧州株価指数に連動する為替ヘッジ付きETFを基盤としています。
2025年に入り、EURO STOXX 50とDAXは20%以上上昇しています[1]。これは、ユーロ圏とドイツの経済が比較的低いバリュエーション、セクター分散および長年の低成長から脱却しつつある兆候を示しており、世界の投資家が同地域に注目しているためです。EURO STOXX 50はユーロ圏のスーパーセクター(業種分類)をカバーし、DAXはドイツに本拠を置く上位40社の株価動向に連動します。
財務省のデータによると今年前半、日本の投資家は海外株を積極的に買い進めていました[2]。ここ数週間に売却があったものの、日本の投資家による投資は、年末時点では依然として外国株式の大幅な純買い越しで終わる見込みです。一方、STOXXのデータによると、欧州株式ETFおよびドイツ株式ETFへの世界的な純資金流入は過去数年で最高水準に達しています。
「2022年の最初の協業の成功を土台として、野村アセットマネジメント株式会社とのパートナーシップを強化できることを大変喜ばしく思います」と、STOXXのゼネラルマネージャーであるAxel Lomholt氏は述べでいます。EURO STOXX 50とDAXは、最も認知度が高く象徴的なベンチマークであり、ユーロ圏とドイツの経済的エクスポージャー、資本市場および市場動向を正確に反映しています。日本の投資家は引き続き、欧州ベンチマークへの強い関心を示しています。当社は、野村アセットマネジメント株式会社と緊密に連携しこれらの市場へのアクセスをさらに強化できることを嬉しく思います。」
通貨の影響
2022年に上場したファンドとは異なり、新たなETFはユーロ建てで為替ヘッジを行わないため、日本在住の投資家にとっては、為替変動が運用成績に影響することになります。これは考慮に値する重要事項です。ユーロは過去5年間で円に対して44%上昇し[3]、円建ての欧州資産投資の価値は上昇しています(図1)。野村アセットマネジメント株式会社のETFラインアップ拡充により、投資家の皆さまは為替相場の見通しに応じてヘッジの有無を選択できるようになりました。
図1:ユーロ円レート
STOXXはアジア地域における提供サービスを引き続き拡充しています。これは、米国市場の高い株価水準やセクター集中や、絶えず変化する貿易・規制政策への懸念から、アジア地域の投資家が欧州株式へのエクスポージャーを求めているためです。
[1] 2025年12月8日までのユーロ建て総収益率。
[2] Bloomberg, “Global Stock Rout Fuels Record Japan Buying of Foreign Shares,” April 10, 2025.
[3] 出典:Yahoo 2025年12月8日時点までのデータ。